永代供養散骨の誕生

我想う支援日誌
この記事は約3分で読めます。

少子化、墓守不在から低料金で且つ継続的に費用の掛からない散骨需要が増えるのは必然でしたが、墓を閉じた家族に寺の永代供養墓を勧める住職、それを行う家族がいる事に驚く、費用を出して折角墓を閉じたのに、墓から出た遺骨を寺の永代供養墓に預けるには1柱33万円~100万円という馬鹿らしい費用が発生する。

なら墓は閉じず、そのまま利用し続ければ良い事、無知で人の良い檀家相手に偉そうに屁理屈をこねて、何処までも喰いものにする姿勢には怒りを覚えた。

寺墓の問題点

・墓はいつか必ず行けなくなる
・墓の内部は真暗・多湿・虫が這う現実で入りたい場所じゃない
・毎年の管理費は当然としても、年に何度も金を取る
・寺が何処か修理する度、寄付金を要求される
・葬式は菩提寺限定、布施が30万円~100万円と高過ぎる

どうすれば家族の希望を叶えられるか

「散骨」と「一部手元供養」なら、いつでも手を合わせられ、老いても問題なく、費用は全く掛からず、最後は自分と一緒に全て散骨して貰えば究極の断捨離となると考え実現させた。

当初は手元供養用に一部の焼骨を綿花で包み専用容器に入れて渡し、残りは粉骨にして家族の手で散骨、ところが冬のある日、常識の無い家族がいて散骨場に線香の煙を発見、枯葉が積もる冬山に線香で出火したら散骨どころの話ではないと以降は代行散骨のみです。

常識に欠ける人間は当方利用者にもいると分ると、火葬した遺骨をそのまま撒く人が現れる可能性は否めません。遺骨遺棄は死体遺棄と同罪3年以下の懲役ですから、当方にも影響は出ますので、手元供養する焼骨は全て粉骨にして湿気を防げるジップロックを専用容器に入れ、火葬証明書も付けて渡す事にした。

散骨場に行くなと言ってもすでに知ってる利用者もいますから、手を合わせられる場所として依頼数が一番多い寺の墓所に地上型の永代供養墓を建立した事で『全散骨』『散骨+一部手元供養』『散骨+一部永代供養墓納骨』という三択が可能となり、殆どの人達の希望に沿えるようになりました。

問題発生が将来に於いても続けられる遺骨供養の発想になる

僕の経験則では問題発生が起点となり、新たな発想に至るケースは非常に多く、今回の永代供養散骨は正にその典型と言える内容、何も残したくない人、お一人様は全散骨、墓に入りたい人は永代供養墓納骨(納骨数に関係なく年会費1家族2,000円・要再入会)を選択すれば良い。

また手元供養した粉骨は、故人の親が眠る実家の墓、好きな庭や畑、好きだった場所に少量撒いたり、出掛ける時は持って行ったり、時にはお茶を入れたり、愚痴を言っても良い、出来れば仏壇の中でなく故人がいつも過ごした居間で可愛い入れ物に入れて置いて欲しいと伝えてます。

但し、故人を忘れない事は大事だけど故人に縛られるのは駄目です。忘れる必要はありませんが、依存することなく良き思い出のひとつとして心の中にしまっておきましょう。

本物の墓はあなたの心の中にある

墓参りが大事なのでなく故人を思い出す事が大事、墓参りは思い出すから行くんです。あなたが大切な故人の事を忘れない限り『墓』は心の中にあり続け供養の真髄です。坊さんに拝んで貰うことが供養なのではありません。故人を思い出し、故人の思い出を持つ人達で語り、故人を知らない孫やひ孫には、あなたが生まれて来れたのは祖父母がいてくれたからと教えるのも供養です。

人は自分勝手に生まれたり発生するものではありません。両親がいて、両親にもそれぞれの両親がいて・・・天文学的な可能性で生まれてきた大切な命である事、だから自分は勿論、他人の命も粗末にしてはいけないし、できれば子孫に受け継いで欲しいと伝えられると良いでしょう。

コメント