前回「我が家に最適な葬式じっくり調べタロウ~」の続きとなりますが、信仰心、建前論、綺麗事、見栄、世間体など様々な基準の中で一番比重をおくべきは「葬式発生時の財布事情」です。
入院・施設入所、療養などで費用が嵩み、別途家族の生活費も重なれば余裕が無くても不思議ではありませんので、残る家族の生活を第一に考えた上で葬式内容は決めるべきです。
火葬場に支払う費用(葬儀社は別途)
『日本一高い東京23区』
葬式の最後は『火葬』と『遺骨処理』ですが、利用する火葬場により無料~10万円以上まで格差があり、遺骨処理についても手元供養・散骨・納骨で費用は異なり、納骨も自家墓・地域墓地・公営墓地・民間墓地・樹木葬・寺墓地など無料納骨~100万円程度までの格差があります。
都営斎場の「瑞江葬儀所(江戸川区)」は都民であれば約7万円で火葬可能、「臨海斎場(大田区)」住民火葬と届出人が大田区、港区、品川区、目黒区、世田谷区住民であれば7万円弱で火葬可能、いずれも1日の火葬数は25炉ほどなので予約に5日間ほど必要と思われます。
死亡時刻から24時間は火葬を禁止されており最低1日の安置は必須、火葬予約が取れなければ安置1日3万円も珍しくはないので、安置日数による加算料金も試算する必要があります。
23区の多くは民間斎場(東京博善)を利用するでしょうが、火葬料+骨壺白7寸+待合室10名で12万円弱、更に葬社費用が別途掛かりますので直葬でも最低20万円~40万円必要です。
『群馬県の場合』
沼田市は地域住民でも火葬料1万円、他市は全て住民火葬は無料(市民外有料)で伊勢崎市・太田市・渋川市は住民が届出人であれば何処の誰でも無料で火葬できます。待合室料必須は高崎市、例え1人だけで待合室を利用しなくても火葬場に来れば市民¥4,720(清掃必須)市民外なら¥22,700です。
『市民外火葬料』
・前橋市¥63,000 ・高崎市¥55,000 ・伊勢崎市¥30,000 ・太田市¥30,000 ・桐生斎場¥45,000 ・館林市¥60,000 ・沼田市¥33,000、親族に伊勢崎・太田・渋川市民がいて届出人になれば無料で火葬できたり、都民等で県内施設に入所なら安い火葬場利用もありです。
但し安置施設から火葬場までの距離によって搬送料は異なりますので、その辺りも検討しましょう。
遺骨処理
結論から言うと『墓を持つ時代は終焉を迎えました』我が家も息子と娘がおりますが、その先がおりませんので墓は不要な家族、家族全員の希望は「山林散骨」と「一部手元供養」がベストで墓は要らない。
海洋散骨でなく山林散骨選択理由、海洋散骨は簡単ですが海で生活する漁民がおり、問題は福島原発で分かるように風評による減収、他人様の生活を脅かしてまで商売するのは如何なものか!?
また日本では『土に還る』という発想があるので粉の飲み薬状にした粉骨を薄く撒けば、雨が土中に染み込ませてくれますから土に還るそのもの、また焼骨のまま撒けば死体遺棄(3年以下の懲役)ですが、少量の粉骨なら好きな場所、思い出の場所、両親の墓など何処にでも撒ける利点があります。
更に出掛ける時は持って行けるし、時にはテーブルに出してお茶したり愚痴を言ったりするのも良く、最後は自分の遺骨と一緒に散骨すれば究極の断捨離で費用は全く掛かりません。
『墓のある方』
その墓はこれからも墓守できるでしょうか!? 墓閉じが必要なら出来るだけ現役の収入がある時点がお勧め、まずは数件から見積りをとり、納骨数と処理費用も確認した上で墓閉じ「する・しない」を決めましょう。
過去数百件の墓を閉じてきましたが、全く理解不能なのが寺墓を閉じて寺の永代供養墓に納骨!? 墓閉じ後も寺との縁を続ける――、よく考えれば全く意味の無い行動だと分かるはずです。
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