4.搬送距離の測定方法と追加料金

我想う支援日誌
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運送業は距離より地域料金と判断

設立当初は寝台車も無く搬送専門業者に依頼、16年前で病院お迎え1回25,000円、自宅安置して斎場までの搬送25,000円、搬送代だけで原価5万円、国保からの葬祭費5万円で骨壺に納まれる葬式を目指すには『高いなぁ』と思うのと、距離の測定方法がタクシーと違うのも知りました。

タクシーは「乗せた場所」~「降りた場所」を専用メーターで計るので明確ですが、霊柩車両は「車庫」~「病院」~「安置所」までの合算距離で専用メーターはなく、病院~安置所は依頼者も確認できるけど、出庫時のメーターは分からず不明瞭です。

霊柩事業は一般貨物運送事業のひとつ、ようするに運送屋さんで、国土交通省(陸運)が許可、統括してるのですが、試験内容も決まりも全て運送屋内容、されど業務内容は運送屋とは別物ですから納得できない点も多いけど、現状の管理体制はあるので従うしかありません。

タクシーは人間を乗せる二種免許許可、霊柩は「物」と評価される死体を運ぶ運送業許可、ゆえにタクシーの設備を義務化できないけど、県内一律では料金の不公平さが大きい事から、走行距離料金を取り入れた結果、曖昧さが費用面にも影響してる具体例のひとつが下記です。

搬送距離10km以内とは

殆どの葬儀屋の料金表は10kmまで、20kmまで、30kmまでと葬儀屋毎の勝手、10kmなら車庫・病院・施設(自宅)まで各々3㎞圏内は殆どあり得ず、追加前提の設定でも通用するが、この設定の葬儀屋は、うちは信用できませんと自己申告してるのだから利用者は判断し易い。

20kmなら合併前の市内であれば足りる距離、30kmなら合併後の市内でも可能なケースのある設定、それにしても曖昧な設定には間違いなく、法的な問題は無いとしても適当過ぎて個人的には納得できません。

そこで当支援センターは旧前橋市+隣接地域内は距離不問、時間帯不問、2名体制、休日加算なし、安定枕付き搬送シート込で税込22,000円、その他の県内は距離不問、他は全て同条件で+11,000円加算です。

2名体制を太字にしたのは、1名体制の場合、ストレッチャーへの乗せ換えは病院施設のスタッフに手伝って貰えても安置、納棺は一人では行えません。施設安置は他のスタッフ待機も可能だけど、自宅安置は家族の手伝いが必須、もし老夫婦だけの家族ならどうするのでしょうか? ゆえの2名体制です。

また各プラン料金はプランに含まれる項目単価の合計より安くなります(全て税込表示)

お迎え搬送 22,000円・ 基本地域内距離不問、時間帯等加算なし・安定枕付搬送シート付
6尺山型フタ付白布棺 22,000円・2024年現在主流の棺・口閉じ器具使用
ドライアイス15㎏まで 10,000円・48時間以内の安置追加なし
末期の水・線香具一式 3,500円・祭壇前で納棺安置後、最初に行う動作
供物の揃った式場祭壇 18,000円・30万円相当の供物類が揃った祭壇のある式場で納棺
死亡届届出代行    3,500円・旧前橋+隣接地域内の行政
納棺安置48時間   12,000円・入館~出棺まで48時間(その後は24時間毎6,000円)
斎場まで霊柩搬送   15,000円・旧前橋+隣接地域内の斎場まで
7寸白骨壺銀貼箱付   6,000円・東日本で使用される一般的なサイズの白骨壺
搬送~拾骨迄全人件費 30,000円・通常3日間2名の人件費
上記合計は142,000円(129,090円+税)となりますが、当支援センター直葬プラン75,000円(68,182円+税)ですから、税込単純計算で67,000円安くなり実質単価の47%割引です。

経営者としては三流、人情だけは一流

料金はどんな事業、商売でも利用者目線で明瞭で正確は絶対条件、その姿勢が他の部分でも反映されるから信頼になったり、不信感に繋がるわけです。先述した「ドライアイス交換しますね」は、正に不信感を自らの言動で増長する典型的な行為のひとつでしょう。

経営が苦しければ儲けたいのが人情、されど設立趣旨が弱者支援だから儲けを考えた設定は無く、常に経営の存続が危うい状況が続いても当然、そんな状況でも初志を貫ける設定をしておけば良い、簡単に言うとこの発想が当支援センターの全てとも言えます。

例えば葬式の返礼品は儲かる項目のひとつ、でも25%割引とすれば儲からないから売ろうとせず利用者に無理強いする事もなく、1個でも注文でき恩恵が受けられるよう葬家名でなく「施主」の文字を印刷して数十個ストック、ようは我々が計算しても利用者が計算しても同じ金額になるパンフレットを作成送付しておけば、例え経営が苦しくて儲けたくても誤魔化せない設定にしました。

また夜間逝去が多く、死亡時間は選択できず、夜間・深夜・早朝など追加料金となる狭間の時間帯の死亡を考慮すると、その時々の諸条件や対象家族との距離感で高くも安くも成り得る事から、この小さな誤魔化しに慣れたら、誤魔化しや嘘が当り前となり信用を無くすと時間帯追加を無くした。

更に安置を日数表示しない理由として、例えば22時に入館した場合、午前0時起算で1日終了なら実際は26時間で2日間になり、利用者目線からすれば疑問でしかないと、安置は入館から出棺までの48時間とすれば、入館時間は家族も理解してるから納得できます。

安置と言えば葬儀屋のパンフレットで安置が延びた際の明確な追加料金を見たことがなく、千葉県柏市在住だった千明の叔父さんの時は1日5万円、一週火葬予約できず安置費用だけで35万円、金額の安い高いより事前明示されてないのに35万円加算は利用者目線なら問題だろう。

当支援センターは完全委託プランのみ安置日数追加・保冷剤は何日、何回追加しても料金加算は一切なし、このプランは遠方者とお一人様を想定したプランだからで、他のプランは48時間まで含み、以降は24時間毎に税込6,000円加算、ドライアイスは安置60時間を超えると1回分追加と明記してある。

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