今を精一杯生きる

生き方
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17th Anniversary(№2)

商人育ちで祖父母から『商人に大事なのは「金」でなく「信用」と「思いやり」だよ』と幼少期から教育されてきたからか、平気で他人を騙すような葬儀屋商法は邪道、騙し合いの商売はいつか後悔の種になると思うと葬儀業界で生きるなどあり得ないと考えてました。

否定する葬儀屋など出来るはずもなく、流れの中で辿り着いた葬儀業界で生きてる千明にも自ら世間を狭めるような仕事をさせるべきでない、されど葬儀業界で生きた8年間を無駄にする必要もない。

とにかく既存の葬儀屋ではない仕事を創り出せば良いと思いついたのが「葬儀支援センター」当初は家族目線の葬儀屋を紹介する事業を考えてましたが、僕の基準で自信を持って勧められる葬儀屋はなく、自己満足するには自身で施行する支援センターを創るしかないと分かった。

その大前提が「誰が見ても違和感の無い内容と葬具を使用しつつ圧倒的低価格」、まずは国保から支給される葬祭費5万円で骨壺に納まれるプランを創り出すことだけに集中した。

話を聞いた人達から「絶対にできない」「無理だ」と言われたり、支持してくれる人達でさえ「料金設定を考え直せ」と言われましたが葬儀屋未体験だったから見えた道だったと思う。

諸条件が重なったから達成

国保から支給される葬祭費5万円だけで骨壺に納まるプランが実現すれば、助かる人が大勢いるのは明白、日本一低価格も明白で葬儀屋では絶対に出来ない設定、葬儀屋とは思われない為には、これ以上ない目標でしたが達成までに3年間を有したことからも難易度は分かるでしょう。

完成から2年後にはNHKで全国放送されたり、何度も新聞記事に取り上げて貰えたからか県内を始め全国でも同額設定した葬儀屋、寺もありましたが数年後には全て姿を消してました。

当支援センターが実現できたのは『自分は撤退予定』『支援事業の利益は無くても良い』そして『葬儀屋と思われる事だけは我慢できない』という複合理由が重なったからです。

普通に考えて設立から4年間食えない事業なら「失敗」でしょ!?

その意味では、殆ど無給のような状況でも泣き言を言わず、手弁当で4年間踏ん張り続けた千明のほうが凄いですから、いつだったか聞いた事があり「この人なら成功すると思ってました」と言ってました。ありがたい話しではありますが、同時に怖い話しだとも思いました。

失敗は恐れても意味がない

自分でも時々『俺って馬鹿なんじゃねぇの』と思う事もあるのですが、美容業も、葬儀支援も自分の意思で始まった事業ではありませんけど、事業に限らず流れで辿り着いた時に迷った記憶がありません。

それと周囲やスタッフの意見を求めたこともありません。10年後の未来予測から導かれた事を迅速に形にするだけ、結果は必ず出ますから、その時点で成功・失敗は明白になります。

美容業ではトレンドの女子高生は追わず、40代に突入すれば白髪が増える団塊世代をターゲットにした明るく染まる白髪染めを目指し、葬儀支援では団塊世代が終幕期を迎える2030年代を想定したプランを創り出し、成功はしてませんがストレスを溜めない葬儀支援を創り出しました。

「成功」と「失敗」は紙一重、成功を夢見ても失敗を恐れても全力を出し切れませんから、ゴールではなくひとつ、ひとつの目標を妥協せず達成すれば結果は自然に出るものです。

それが成功なら喜べば良く、失敗なら次への糧にすれば良い、遠くに行く目標を立て歩きだしても天候、体調、道路状況など様々な理由で思ったように進まないはず、人生も同様ですから結果はどうであれ、今を精一杯生きて楽しむことだけを考える生き方もあって良いと思う。

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