自身の変化に気付く
設立から3年間は無我夢中というか猪突猛進、誹謗中傷に対する反発と意地、葬式施行に必要な作業の習得、そして死体・法律・目指す近未来予測に必要な全ての知識の習得で精一杯でしたが、3年が経過した頃になると過去に経験した事のない心境に気付きました。
詳細を書けば色々あるけど端的に言えば、葬式業務が好きな訳じゃないけど『大変でも嫌に成らない』『胸を張っている自分』『他人の役に立ってる自覚』があって、もしかして葬儀支援が天職!? とさえ思う自分がいるのです。この感覚は18年後の今も変わっていません。
過去にも書いてますが、夜中の電話で起こされ指定された都内病院まで高速道路を走り、ご遺体を迎えに行く車内で感じる幸福感? って変でしょ? 自分でもそう思うのですが不思議な感覚です。
卒業できない2つの理由
1「会員が減らず頼りにされている」
8年以上会員募集広告はしておらず、会員以外は受けない完全会員制であり、90%以上は紹介からの入会だからか70代以上の会員さん達が死後費用の心配をせず過ごせる一役を担ってる自覚はありますので、やれるうちはやり続けるしかない、出来れば生涯現役でいたいと思うのも確かです。
会員の為に頑張る!って言ったほうが格好いいけど、卒業出来ない最大理由は会員の為より、自分の為というか好きでやってる自覚のほうが遥かに強い。そもそも、悪人ではないと思うけど皆さんが言うほど立派な人間で無く極々普通の何処にでもいる人間です。
2「今の環境が好きなんだと思う」
昨日は朝一火葬のあと、長年親交のある元NPO協議会事務長だった人が登利平弁当を持って来てくれ半日談笑、その中で「武井さんは18年前から言ってる事は全く変わらないよね」と改めて言われましたが「本音だから変わりようがない」と笑いながら伝えました。
52才からの人生で一番大きな変化は『本音で生きる』を実践してきた事、稼業倒産が15才でしたから貧乏生活者の心理のほうが詳しい事、商売は「売り手」vs「買い手」のせめぎ合いが普通だけど、葬儀屋経験が無かった事もあり、買い手側である家族目線だけで続けてきた18年。
当初は知識も経験もなく本音にオブラートを掛けてましたが、年を追う毎に本音比率は上がり9年前の62才で「高額に布施を要求する菩提寺排除」の決定を公言してから本音90%以上の支援活動の日々へと進化、2008年当時から公言してきた未来予測と対応策の殆どが完成できたのも満足してます。
「無借金経営」
なんと言っても美容業時代に学んだ理想は無借金経営の実践は想像以上にメリットは多く、利益無視のプランでも実現できるなど、借金返済があったら絶対不可能な事でも可能にするマジックでした。
「千明との共同」
本音で生きる一例でもありますが、当時の店長が連れてきた葬儀屋勤務の千明に対し「初めて逢った人が信用できるはずがない」と本音を明言、さらに過去の経験から1年2年で退職するくらいなら早く辞めてくれたほうが無駄な先行投資が減る――、これが経営者感覚です。
そこで辞めるなら早いほうが良いと辞める事を即すような発言、人格を無視して踏んづけるような※1忍耐の3年間でしたが『本気だな』と納得してからは、経営中枢である経理から教え始め税務署・法務局・陸運局などへの知識を教えた後、全て「任せた」と伝えて以降は口出しせず10年以上が経過しました。
※1忍耐の3年間・葬儀支援は生前の相談、入会から始まり利用は10年後、20年後になるのも普通だから、経営に参画するなら、これから先の人生全てを掛ける覚悟が無ければ通用しません。短期間なら我慢するのは難しくありませんので千明には伝えず3年間の中で気構えと能力を見させて貰ったのです。
2025年の今、経営の主軸を担っているのは僕でなく千明、元々頭脳は明晰で正直な人なので安心していられるし、判断に迷えば相談してきますからイライラもありません。
「完全会員制」
これは実現出来ない経営者のほうが多いはず、その最大の壁は「欲」、高額な布施も売り手目線、高額な葬式も同様、1時間の葬式に飾る生花や供物も同様、全ては対象とする依頼者目線を実現できたのは完全会員制で事前相談・入会システム導入のおかげです。
だから卒業できない? したくない?
71才のジジイが我慢せず、媚びず、頭を下げる事なく、それでいて他人様に必要とされ、非常に本音に近い部分で生きられるって凄くないですか? 仕事と考えると報酬額が気になるでしょうが、本音で好きに出来るって趣味に近くないですか? にも拘わらず薄給ながら収入まであるんです。
周囲は「人助け」と言ってくれてるようだけど「自己満足」が、あんしんサポート葬儀支援センターの真髄、主対象の生活弱者の高齢者は本音が「死後費用の心配をすることなく生きられる世の中」ですから、まずは自分が本音で生きている現実を実感しなければ、そんな世の中など創れません。
15年間掛けて創り上げた本音で生きられる場が、あんしんサポート葬儀支援センターですから普通に動けて、話せて、アドバイスできて、会員さん達の役に立てるうちは卒業できないし、したくない。そう考えると70代~の人生は50代をどう生きるか――、かもしれません。
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